Mapion・日本一の地図システムの作り方

少し前に出た本ですが、最近書店に立ち寄った際に立ち読みして面白そうだったので購入してみました。仕事や執筆の資料として必要なものや、知人の著書など以外で本を買うのは結構久しぶりかもしれません。

やはりこの手の本の見所は高負荷にどのように対応しているかという点なわけで、大規模なWebサービスの舞台裏的な書籍はすでにいくつか出ていますが、地図に特化しているという点が特徴的です。地図はどのように描画され、配信されているのか。美しい地図の描画や高速な検索を実現するためにどのような工夫がされているのかという中の人でなければわからない専門的なノウハウがわかりやすく書かれており、当時の体験談や振り返っての感想などもリアリティがあります。
分量もほどよい感じで、2章から5章まではまるで面白い講演を聴いているかのように読み進めることができました。実践的な技術書というよりは、知見を広めるための読み物という感じですね。ただ、6章の「スマートフォン用地図ライブラリの紹介」だけはライブラリの使い方に終始した内容となっており、この本の中でやや浮いてしまっている感じがしたのが残念なところです。
ところでこの本、WEB+DB PRESSプラスシリーズの「○○を支える技術」っぽい感じだなと思ったのですが、Software Designプラスシリーズなんですねw