イマドキのIDE事情 第161回 JavaEE7対応! Eclipse 4.3 Keplerの新機能を探る(4)

Kepler新機能紹介の最終回です。今回はRAPとOrionという、Eclipse Foundationの中でもWeb関連のプロジェクトを取り上げています。

RAPは以前の1.x系はEclipseRCPをそのままWebアプリケーションとして動かすというぶっ飛んだ発想のプロダクトでしたが、2.x系ではEclipseAPIを使ってWebアプリを開発するというコンセプトは引き継ぎつつ、クライアントとの通信を汎用化したもののようです。とはいえ、メインストリームになり得るかというとかなり微妙な気はします。記事でも紹介しているTabrisのようにRAPベースのサードパーティフレームワークも出てきてはいますが、汎用的なアプリケーションを開発するならわざわざEclipseAPIを使わなくてもいいような気もしますし、どうなんでしょうねぇ…。
Orionは以前もIDE連載で取り上げましたが、その頃と比べるとGitとの連携ができたり、作成したプロジェクトをWebサイトとして公開できたりなど、かなり機能が揃ってきています。Orionはプラグインで拡張できたり、また逆にコンポーネントとして一部の機能をサイトに組み込んで使用できたりと、Eclipse同様WebIDEのためのプラットフォームを提供しようという意図も見えるので今後に期待したいところです。
さて、来年のEclipseのコードネームは「Luna」となっています。Java8への対応が目玉となると思われますが、できればLunaのリリース前にアーリーアクセス版としてJava8を試せる環境が提供されることを期待したいところです。