イマドキのIDE事情 第153回 Groovyベースのビルドツール「Gradle」をEclipseで使ってみる

IDE連載の第153回です。今回はGradleをEclipseと組み合わせて使う方法を紹介しています。

GradleはGroovyベースのビルドツールで、ビルドスクリプトはGroovyによるDSLで記述します。内部DSLによるビルドツールというとsbtと同じですが、実際にビルドスクリプトを見るとsbtよりもかなり敷居が低いように見えます。sbtも依存関係の定義など基本的なことだけであれば簡単なのですが、カスタマイズしようとすると途端に難易度が上がるんですよね…。
Javaでは今までシンプルだけど記述の面倒なAnt、便利だけど枠から外れたことをしようとすると面倒なMaven、というどちらかの選択肢しかありませんでしたが、これらに不満がある場合はGradleを使うのも良さそうだなぁと思いました。
ちなみにEclipse用のプラグインであるGradleIDEに触発させられてeclipse-scala-tools(自作のsbt用のEclipseプラグイン)にも久しぶりに手を入れたりしています^^

eclipse-scala-tools 0.0.4をリリースしました

Eclipse上からsbtを実行するためのプラグインeclipse-scala-tools 0.0.4をリリースしました。

かなり久々の更新ですが、いろいろと変更が入っています。

  • sbt 0.12をサポート(0.7、0.10のサポートは廃止)
  • プロジェクトの設定ファイルの生成にはsbteclipseを使用するようにした
  • *.sbtエディタがアウトラインビューを装備
  • プロキシ設定は設定画面で設定するのではなくシステムのプロキシ設定を利用するようにした

正直使い勝手的にはコマンドラインからsbtを叩くのとあまり変わらない気もしますが、新しいプロジェクトを簡単に作ることができたり、別途sbtをインストールしなくてもビルドが可能というところがメリットと言えるでしょうか。
ちなみに今後は以下のような機能を実装しようと考えています。

  • ScalaIDE 3.x、sbt 0.13への対応
  • プロジェクト作成時にメジャーなライブラリを選択可能にする
  • ワークスペース外にあるsbtプロジェクトをインポートするウィザード
  • マルチプロジェクトへの対応