イマドキのIDE事情 第122回 「Ceylon IDE」でJavaベースの新言語Ceylonを試してみる

IDE連載の第122回です。前回のScala IDE for Eclipse 2.0に続き、今回は先日M1がリリースされたばかりのCeylon IDEを取り上げてみました。

CeylonはRedHat社でGavin King氏を中心に開発されている、JVM上で動作する静的片付けのプログラミング言語です。基本的にはオブジェクト指向言語ですが、関数型言語のアイデアを取り入れている部分もあり、プログラミング言語としての立ち位置はScalaに近いものがあります。
ただし、Ceylonではキーワードはより人間にわかりやすい単語(たとえばpublic→sharedなど)が選ばれているためJavaのコードとは見た目が大きく異なります。また、言語レベルでモジュール化の仕組みが提供されているといった特徴もあります。あくまで個人的な印象ですが、Scalaは割と関数型言語寄りですがJavaとの違和感も少ないのに対し、Ceylonはあまり関数型言語のエッセンスは感じないもののJavaとの違和感は大きいという感じです。
Scalaは実用的なIDEがなかなか出てこなかったことが普及を妨げていたと言われてきましたが、Ceylonは言語とほぼ同時にIDEをリリースするなど本気度が伺えます。まだM1がリリースされたという段階ですし、今後どうなるかはしばらく経ってみないとわかりませんが、Javaの次世代言語として要注目の存在となるかもしれません。