実践Scala入門

「実践Scala入門」を技術評論社さんからお送りいただきました。Scalaの入門書というとコップ本を思い浮かべる方が多いと思いますが、下のツイートでも書いている通りこの本はかなりコンパクトです。

A5判本文300ページ弱という分量でScalaの基本的な部分を押さえつつ、sbt、Futureを使った並行プログラミング、ユニットテスト(ScalaCheckによるパラメータテストやMockitoを使ったテストまで!)などもカバーされています。また、さすがScalaを使い込んでいる著者陣だけあってScalaの各機能の使い方だけでなく、注意事項やどのように使うと便利なのかなど、実用的な内容も詰め込まれています。

もちろん他の言語でのプログラミング経験がある、実用的なプログラムを書くには別途Javaライブラリなどの知識が必要になるといった前提や、関数型プログラミングやアドバンスドな機能に敢えて触れないことでトピックを絞っている側面はありますが、それにしても一切無駄がないという表現がぴったりの、まさに「コンパクトなコップ本」というコンセプト通りのScala入門書になっています。

なお、巻末でScalaの日本語書籍としてScala逆引きレシピやScalaパズル、またWebフレームワークとしてScalatraを紹介していただいています。 Scala逆引きレシピは内容的にだいぶ古くなってしまっているので改訂できるといいなと思っているのですが、Scala 3も控えているのでまたタイミングが難しいところです。そういう意味ではこの「実践Scala入門」は成熟したScala 2.12系が全盛の非常に良いタイミングでリリースされたのではないでしょうか。

現状間違いなく日本語でのScala入門書の決定版といえる書籍かと思いますのでこれからScalaを初めてみようという方はもちろん、すでにScalaを使っている方も是非一度手に取ってみていただければと思います。

実践Scala入門

実践Scala入門