イマドキのIDE事情 第156回 新たなAndroid用IDE、IntelliJベースの「Android Studio」登場!

IDE連載の第156回です。今回は先日のGoogle I/Oで発表されたAndroidアプリ開発用の新IDEAndroid Studioを紹介しています。

Android Studioは今IDE業界で話題沸騰中のIntelliJ IDEAのオープンソース版であるCommunity EditionをベースにしたAndroidアプリ開発用のIDEで、Googleからこちらもオープンソースで提供されるものです。本当は前回取り上げられたらタイムリーだったのですが、前回の原稿を送信した数日後にAndroid Studioが発表されるというジャストタイミングだったので書いている時間がありませんでした。
ちなみにIDEAにはもともとAndroidアプリを開発するための機能があるのですが、ざっと触ってみた感じ、Android StudioとIDEA 12のAndroid開発機能には以下のような違いがありました。

  • Android SDKを別途インストールしておく必要がない
  • ビルドシステムがGradleベースになっている
  • GUIデザイナが大きく変わっており、複数デバイスの同時プレビューなどが可能になっている

現時点では正直それほど大差ない感じ。GUIデザイナも高機能にはなっているものの、じゃあこれでGUIのデザインが可能かというとちょっと考えてしまう感じのものです。ただ、ビルドシステムがGradleベースになっていることでいろいろ融通は効きやすいのかな?という気はします。
ちなみにIDEA 13ではAndroid開発機能はAndroid Studioと同じものが搭載されるようですが、Android StudioとCommunity Editionの棲み分けはどうするんでしょう?もしかするとCommunity EditionからAndroid開発機能が削除されたりするのかもしれません。
まあコンパイルエラーの内容を確認する術がないなどまだ荒削りな部分も多く、実用にはちょっと厳しいのではと感じる部分もありますが、現時点ではアーリーアクセス版とのことなので今後いろいろと改良が加えられていくことでしょう。
それにしてもIDEAが予想外の角度から注目を集めることになり、世の中わからないものだなぁと思っています。まさかJavaDay TokyoでIDEバトルをやった翌日にこんなものが発表されるとは…。