プログラマーのためのCPU 入門 CPU は如何にしてソフトウェアを高速に実行するか

前から気になっていたのですが、ここのところ取り組んでいた仕事も一段落して少し時間に余裕ができたので読んでみました。

ソフトウェアプログラマであっても高級言語でコードを書いているとあまり意識しないであろうCPUの基本的な動作について解説されているのですが、前半は単体のプロセッサ、後半はマルチプロセッサならではのトピックの解説になっています。さらに本文だけではカバーしきれない内容が付録として収録されており、付録だけで40ページ以上ありますし、参考資料へのリファレンスもめちゃくちゃ充実しています。

内容はとてもわかりやすく、CPUの基本的な動作だけでなく、なぜそうなっているのかが主にパフォーマンスの観点から説明されています。現代のアプリケーション開発者が本書を読んでCPUを意識したコードを書くかといえば正直そういうことはあまりないかとは思うのですが、とはいえ自分の書いたソフトウェアを実行してくれるCPUがどのように動いているか知っておいて損はないと思いますし、基本的な考え方はソフトウェアと共通する部分も多く、CPUが身近に感じられるのではないかと思います。

Kindle版はないのですが、ラムダノートさんのWebサイトで書籍+PDF付きPDF単体のものが購入できます。一度の注文の合計金額が9000円以内だと送料がかかってしまいますが、紙の書籍にデフォルトでPDFが付いてくるのは良いですね。