エンジニアのためのマネジメント入門

スタッフエンジニア本のインタビューで「過去にマネジメントやってたときの経験が今でも活きている」という話をさせていただいたのですが、よくよく考えるとSI時代はマネジメントと言ってもプロジェクトマネジメントが中心でしたし、前職の時点でもまだ世の中的に形ばかりの1:1などが導入され始めたくらいでエンジニアリングマネジメントに関する知識が一般化されているとは言えない時期でした。

結局その後ICとして現職に転職しマネジメントからは離れることになりましたが、最近では日本国内でもエンジニアリングマネージャーというロールが一般的になってきてはいるものの、一言でエンジニアリングマネージャーと言ってもその果たすべき役割は組織の状況によって様々だなーと感じることが多く、また現職でも様々なタイプのマネージャーと接する機会があり、いろいろ思うところもあったのでこのあたりで一度自分の考えを整理しておきたいと思いこの本を読んでみました。

内容はマネジメント入門というだけあってコミュニケーションの基礎から組織のマネジメント、予算管理、採用・評価、技術戦略など浅く広く触れられています。実務を通じてなんとなく思っていたことがきちんと言語化されており、当時こういった知識があればもう少し違った振る舞いができたかもしれないなーと思うなどしました。これらの知識は自身がマネージャーでなくてもチームで仕事をする際に活かすことができると思いますし、こういった視点を持っておくとマネージャーと意思疎通がしやすくなるというメリットもあるのではないかと思います。

個人的に読んでいて面白いなと感じたのは「チームのフェーズによって必要なリーダーシップのスタイルが異なる」という話で、確かにそうだなと実感するところはあるものの、実際は同一のマネージャーがころころとスタイルを使い分けるのはなかなか難しいのではないかと思いましたw