GitLabに学ぶ 世界最先端のリモート組織のつくりかた ドキュメントの活用でオフィスなしでも最大の成果を出すグローバル企業のしくみ

私が勤務するトレジャーデータは現在フルリモート環境というわけではないのですが、パンデミック以前からチームはグローバル体制だったのでリモートワークや非同期コミュニケーションは必須で入社直後はそれゆえの難しさを感じることもあり、パンデミックでフルリモートとなって改善した点もあったり、オフィス回帰の流れとなっても結局チームメンバーがオフィスに揃うわけではないので以前の問題が解決するわけではなかったりと、グローバルチームにおいては時差や文化の差異など、単にリモート or オフィスに止まらない難しさがあり、何かヒントが得られればと思いこの本を読んでみました。

内容的には評価制度などあまりリモート固有ではなさそうなトピックもあったり、ドキュメントやオンボーディングなど気になっていたトピックがめっちゃサクっと終わってしまったり、「リモート組織のつくりかた」というだけあってやはり組織の強力な意志がないと実現が難しい部分が多く一社員が読んでどうこうという本ではないような気もしたりしましたが、カルチャーの話やコミュニケーションのルールなど個人でも参考になる部分もありました。GitLabの方が書いているわけではないので難しいのかもしれないですが、もう少し立場に応じた具体的な例や体験談があったりすると嬉しかったような気もします。

著者の方もパンデミックを機に自社をリモート組織に変革したとのことなので、このタイミングでの出版は仕方ない気もしますが、どちらかといえばオフィス回帰の流れな昨今、パンデミック初期に本書が出ていたらもう少し違った受け止め方をされていたような気もします。しかし自分がGitBucketを作り始めた頃はまだGitLabも法人化したかどうかくらいだったの時期だったと記憶しているのですが、いやはやすごい会社になったものだなぁと勝手に感慨に浸っていますw